私はAIスクールに通っていません。だから「AIスクールは意味ない」と言われる理由という記事を書いたときも、通った人の実感までは書けませんでした。
今回、身近にスクールへ通っている人がいたので、話を聞かせてもらいました。AIスクールではありません。SNS運用を学ぶスクールです。
分野が違う話をここに載せるのには理由があります。「学ぶ」と「それで稼ぐ」は別の工程だということが、はっきり出ていたからです。スクールで技術は身についた。そのうえで、稼ぐところは自分で作ることになった。AIスクールを検討している人にも、たぶん同じ切れ目が来ます。
なお、このスクールは私が紹介できる提携先ではありません。申し込まれても私に紹介料は入りません。褒めても貶しても得をしないので、聞いたままを書きます。
習ったとおりにやったら、フォロワーは増えた
先に書いておくと、この講座は効きました。
教わった手順でSNSを運用したところ、フォロワーは実際に増えています。本人も、ここは自分ひとりでは組み立てられなかったと言っています。
伝えたいことを投稿にすれば伸びる、というものではないそうです。伸びている投稿を調べて、何が効いているのかを分解し、自分の内容に置き換える。そのリサーチのやり方が要るという話でした。独学だと、そもそもその作業が必要だと気づけません。
名目として売られていた「SNS運用を学ぶ」は、届いています。

フォロワーが増えた。講座の成果は、きちんと出ています。
目標は自分で決めた。そこへの道までは付いてこなかった
その先の話です。
申し込んだのは、あくまでSNS運用を学ぶプランでした。店舗のSNS運用など、いろいろな形の運用を教えているスクールだそうです。その中でこの人は、副業に使う方向で受けていました。
入会したあとに個人面談があり、SNSを運用してどうしたいですかという話題になります。そこで副業として稼げるようになりたいと伝えて、月10万円という目標が決まりました。目標は自分で決めたものです。
ただ、目標を決めたからといって、そこへの工程が講座から出てくるわけではありませんでした。今もフォーカスはフォロワーを増やすところにあり、増えたフォロワーをどう収益に変えるかの指示は出ていないそうです。
本人はここに不満を持っていません。入会後に自分で決めた目標であって、売り文句として約束されたものではないからです。私もその認識でいいと思います。スクールが教えているのは運用の技術で、それ自体は届いています。
ただ、買う側の心構えとしては、ここは知っておいて損がありません。面談で目標を設定することと、その目標への工程が講座に含まれることは、別です。目標を口にすると道筋も一緒に出てくるように感じますが、そうとは限りません。

目標を決めることと、そこまでの工程を教わることは別です。
AIスクールでも切れ目は同じ場所に来ます。「生成AIを学ぶ」と「それで転職する・副業で稼ぐ」は別の工程です。
ひとつ違うのは、AIスクールの場合、転職や副業が入会前の広告の段階で掲げられていることがある点です。今回のように入会後に自分で決めた目標とは、性質が違います。掲げているのが売り手のほうなら、どこまでが講座の範囲なのかは、契約する前に聞いておくべきです。
足りない部分は、AIと一緒に埋めた
結局その人は、収益につなげる部分を自分で作りました。
私と一緒に調べながら進めたので、この部分は横で見ています。使ったのはClaude CodeやCodexで、自分の商品を売るための導線を組み立てました。実際に成約も出ています。金額としてはまだ小さく、収入が変わったとまでは言えません。それでも、教わっていない範囲を自力で通したことになります。
スクールの担当者は、その知識の増え方に驚いていたそうです。
Claude Codeの使い方を覚えると、分からない領域に自分で入っていけるようになります。この人の場合、それがちょうどスクールの守備範囲の外側でした。
引っかかったのは、中身よりも受け取り方だった
講座の内容そのものより、サポートを受け取れるかどうかで気になる点があったそうです。3つ聞きました。
進捗がどう見られているのか分からない。受講者が入力するシートやサイトがいくつもあります。ただ、それが担当者との面談でどう使われているのかが見えない。入力はするけれど、返ってくる実感がないという話でした。
勉強会が20時開催で、録画がない。定期的に勉強会がありますが、事前のアナウンスはなく、開始は20時からが多い。小さい子どもがいる人には、その時間の確保が難しいときがあります。アーカイブも用意されていないので、出られなければそれで終わりです。払っているのに、受け取れないサポートがあることになります。
他の受講生の様子が分からない。周りがどう進んでいるのか、続いているのか辞めたのか、まったく見えなかったそうです。フォロワーが伸びずに苦しかったのは2ヶ月目あたりで、そのとき比べる相手がいませんでした。
どれも講義の質の話ではありません。買ったサポートが自分の生活の中で実際に使えるかという話です。パンフレットには載らない部分でもあります。

サポートは「あるか」ではなく、「自分が受け取れるか」で見ます。
もう一度は払わない。でも独学では無理だった
同じ金額でもう一度申し込むかと聞くと、答えは「やらない」でした。
一方で、独学で同じところまで行けたと思うかと聞くと、そちらは「難しかったと思う」です。さきほどのリサーチのやり方は、自分では思いつかなかった。
矛盾しているようですが、そうではないと思います。入口には払う価値があった。二周目は要らない。自分で学ぶ手段を持ってしまった人が、次はもう買わない、という話です。
払う価値があった、というところを補足しておきます。
SNSを見ていると、これをやれば稼げます、という投稿がよく流れてきます。たどっていくと、その人の有料サロンや教材への入口だった、ということも少なくありません。手順そのものは最後まで出てこないまま終わります。
スクールはそこが違いました。何をどの順番でやるのかが決まっていて、教わったとおりに手を動かせばフォロワーは実際に増えた。体系になっているものを順番に渡してもらえる、というだけで、SNSに流れている断片とは別物です。
スクールが悪かったから通わない、ではありません。この順番は、たぶん健全なほうです。
これから申し込む人が確認できること
聞いた話を、契約前に確認できる形に置き換えます。
掲げているゴールまで、どの工程を教えてもらえますか。「修了すると何ができますか」ではなく、こう聞きます。転職、副業、月◯万円。売り手の側がその数字を出してくるなら、そこへ至る道のどこからどこまでが講座の範囲なのかを確認してください。技術を教わることと、それで稼ぐところまで伴走してもらえることは、同じではありません。
面談で目標を立てる形の講座なら、そのときにも同じことを聞けます。決めた目標に対して、どこまで具体的な手順が出てくるのか。出てこない範囲は自分で埋めることになります。
サポートは、自分が使える時間に受け取れますか。開催時間、事前の告知、録画の有無。夜しか開催がなく録画もないなら、その時間に動けない人にとってそのサポートは無いのと同じです。料金には含まれているのに。
提出したものは、どう使われますか。課題やシートの提出があるなら、それが面談や添削にどうつながるのかを聞きます。入力させられるだけになっている場合があります。
他の受講生の様子は見えますか。挫折しかけたときに比べる相手がいるかどうかは、続くかどうかに直接効きます。
このあたりは、AIスクールは意味ないと言われる理由にまとめた確認項目とも重なります。あわせて読んでもらえると、無料相談で聞くことがはっきりすると思います。
補足
- 話を聞いたのは1人です。同じスクールでもプランによって提供範囲は違います。ここに書いたのは、その人が申し込んだプランでの話です
- 本人は現在も受講中です。修了後の評価ではありません
- スクール名は本人の希望で伏せています
